雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴49年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2016年04月

【今季最終の大型植え替え】

黒松や宮島五葉松など、やや遅めの植え替えが好ましい盆栽の
"大植え替え"を全員で頑張りました!

太幹の名樹達は鉢抜き・根ほどき・植え付け・と力のいる作業です。
大きいからと言って、植え付けの角度など、僅かなズレがその樹の
これからの数年の鑑賞価値を決めてしまいますから、
決して"手抜き"な扱いは出来ません。
羽生本店雨竹亭「第3特別培養場」には国風賞・内閣総理大臣賞・貴重盆栽など、
一兵卒の素材樹を含めて、約2000点の"子供達"が健やかな日々を過ごしています。



陽春ゴールデンウィーク恒例の盆栽観賞会が始まりました!

東北道 羽生インター直近にある雨竹亭は、アクセスが良いことでも愛好家に好評ですが、
大渋滞を起こす連休中は日程と時間を考えないとお誘いしづらい面もあります。
この季節は、草花や水石など、心に和む優しい自然がいいですね。


【高木盆栽美術館  改め  京都盆栽美術館  展示用!】

昨春、私共で取得した岩﨑大蔵先生の盆栽群の名樹部分30点余りが、
建設を予定される「京都盆栽美術館」の為に羽生雨竹亭で、
訪れる展示の為の培養の日々を過ごしています。

5年余り先生亡き後も四国の地で守られていましたが、
専門的な植え替えはなされていませんでした。
先日からこの名木群の本格的な植え替え作業をしています。
エスキューブ管理班全員集合です! 
とにかく大きいです!

岩﨑大蔵先生、やっぱり凄い方でした!


もみじ・カエデ・ソロ・いわしで・花梨・等々、
春の"芽出し"の美しさは自然界が創り出す色彩のハーモニーのようです!  
これが見ているだけなら、こんなに綺麗で心に沁みる彩りはないのですが、
毎日"芽摘み"や徒長芽が出ないように3000坪の盆栽庭園の中を"万歩計"が要らないくらい歩いています!

「今日やってしまおう!」という仕事ではなく、日々少しずつ成長する植物達に対しては、
"今"をきちんと見てあげないといけません。

正直「猫の手も借りたい」この季節ですが、雨竹亭は呑気な番犬達しかいません!

【80歳  圧巻の棚揃え   名木がずらり】

先週 、お世話になっている小田原の小泉薫先生の所へ
棚の整理とお手入れで伺いました。

今月15日に満80歳になられた先生の盆栽棚は、
黒松名樹「天寿」五葉松「大樹」など、
界を代表する名木群で埋め尽くされていました。
数年前、不慮の交通事故でご不自由になったお身体の為、
ご蔵樹の一部を斯界に放出されましたが
"どこが減ったのか?"
分からないくらいのレベルと量です。
あらためて先生の度量の大きさに感服した1日でした。


↑このページのトップヘ