雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴49年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2015年08月

連日の猛暑は羽生本店の温度計を40度越えとしています。

雨竹亭も四棟の防寒防暑用のハウスがあり、梅雨明け前に遮光網が張り終えてあります。
昔は寒冷紗の名で黒い1種類のタイプしかありませんでしたが、今は用途に応じた様々な種類のものがあります。

私達は写真の白い遮光率2~30%のものをここ数年利用しています。

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白や銀色は太陽光を反射して、内側に熱を通しにくいので、夕方の温度は外側と2~3度違います。
日差しの強さも程よく、炎天下の直陽は完成度の高い盆栽の樹冠部分を“焦がして”しまいます。

朝夕の水で鉢中の温度を下げ、遮光によって守ってあげる・・・
夏の管理の愛情が秋冬の美しさと健康に大切です。

“松類も度を越す炎天は害”なのを忘れないで下さい。



 

羽生本店「雨竹亭」はお天気ニュースに全国の最高気温のポイントとして必ず登場する
埼玉中北部「熊谷市」に近く、連日35度をマークしていますが、
この気温というやつは「百葉箱」つまり風通しのある日陰の測量値です。

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盆栽の棚場の温度計は午後1時に43度強‼︎人間も盆栽もよくぞ耐えています。
40年以上の経験の中でここ2~3年は
“日本は亜熱帯気候?”
と思うくらいです。

朝の早めの水遣り、日中はひたすらガマンして夕方シャワーをかけてあげる気持ちで
樹の温度を下げることも含めての水遣り。

お盆過ぎに1日でも早く「秋風」が朝夕に吹いてくれることを祈るばかりです。
盆栽はエライです。
炎天下、何も言わずにじっと耐えています。
“見習わなきゃ”と毎日思います。

皆さんも夕水で樹と周りの温度を下げて下さい。
自分と同じに昼間どんなに暑くても寝苦しくなければ疲れは取れます。

あと1ヶ月ちょっと人も盆栽も頑張りましょう!

 

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