八月、長く続いた京都“祇園祭り“も終わり、各地の祭事も過ぎてゆきます。
七日には暦の上では“立秋“を迎えましたが、酷暑はまだまだ続き、
併せてコロナ感染はいまだに猛威をふるっています。
世の中が感染社会の苦悩に苛まれている今、盆栽飾りに“願い“を込めてみました。

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真柏の美しい半懸崖。
流麗な樹姿は真柏盆栽の真骨頂とも言えます。

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真柏で季節感を表す事は難しいものです。
しかし、掛け物や添景に季節感や風物を織り込むことで、床間に、別世界を表現できます。

画面全体を覆う滝姿の掛物。

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戦前の筆家、寺田盧秋が残した賓作です。
脇床に法塔を飾る事で、世界遺産“那智の滝“が胸中に浮かびます。

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清冽な深山から湧き出でる水飛沫が、すべてを洗い流すほどの瀑布となって席中に水音を響かせるようです。
ご神体とされる“那智の滝“。
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世情の憂いのすべてを洗い流して、“穢れ“を落としてもらい、来る秋には清涼、清浄な、日々を迎えたいものです。