芳春院盆栽庭園の、名木の代表格のひとつ、故岩崎大蔵先生の遺愛樹(現・慶雲庵所蔵)。
岩石性黒松の筆頭として盆栽界に知られる樹、朝の水遣りをしている時、ふと、樹から何かがこちらを見ている感じがしたので、よく見ると❗️
鳩が樹の枝元の方にジッといて、微動だにしないでいるではありませんか❗️

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私も半世紀近くこの仕事をしていて、野鳩が盆栽に巣作りをしている光景は初めてでした。
“参った“もし卵を抱えていたら、無造作に巣を払う事も出来なくなる、
そう思いながら、鳩が私を気にして飛んだ時、寺内のモミジの小枝を集めた“未完成“の巣を覗くと、まだ何もありませんでした。
“良かった!“ 鳩には申し訳ないけど、天下の名木が鳥の羽ばたきや、爪などで小枝や古色ある幹肌をやられたら大変です。
そっと小枝を取り払い、思案の末に、縫糸を日差しよけの柱掛けにランダムに回して、鳥が内側に入れないようにしました。

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広い大徳寺の中、鬱蒼とする樹々多く、なぜ、盆栽の中に作ろうとしたのか?
芳春院の和尚様は、
「大樹だと、烏達に卵を狙われる。盆栽のしかも葉が硬く針金のように触ると痛い黒松なら、烏も中へ入れないからだね」と。

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名樹「大王」に巣を作って卵を孵そうとした鳩のカップル。
もしかしたら、生まれてくる鳩は、大王の子、鳩の王子様だったかも(笑)