【京都財団・慶雲庵・大徳寺特別展】

大観展で開催を企画していた日本樹鉢界の至宝「東福寺」の大回顧展を、
大徳寺芳春院様のご好意で、隣接する塔頭「龍泉庵」本堂をお借りして展覧しました。

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財団が長年蒐集した東福寺の名品から、百有余点を精選して、一堂に陳列しました。
緑釉を中心に、東福寺の作域の広さと歴史を振り返る品々、
中には“とうに日本から流出しているのだろう“と思われていた唯一無二の“鯰の東福寺“の真作や、名器“御所車“など、
コレクターの方々には、図録でしか見る機会のなかった作品が、集合しています。

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初の財団単独展として開催された本展は、同所の庭園に繰り広げられた名樹の数々と共に、

この本堂に、財団の象徴として、継承前の財団創設者、高木禮二先生が愛して本人が初の国風賞を得た五葉松「寿」、
そして世界に日本の盆栽を広め、WBFF(世界盆栽友好連盟)の副会長として、世界を旅して生涯盆栽文化の普及と交流に尽くされた、
岩崎大蔵先生の遺愛樹、真柏「羽衣」を、首座に据えて開かれました。

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本来、塔頭の本堂として、開祖様、陽峰老師の木造を安置されるここを、
本展の為に快くお貸し下さった、芳春院ご住職・秋吉則州師(大徳寺宗務総長)には、お礼の言葉もありません。
海外にまで散逸が続く、東福寺をはじめとする盆栽界の遺産群。


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財団は「私を捨てて斯界の将来の為の保護公開」を主意としています。
美術館設立委員会の室長を預かる身として、多くの皆さんのご協力をお願いします。