【68歳の盆栽培養場開設!】

15歳で盆栽修行に入った時から、38歳で独立するまで、在園していた竹楓園の「大政・小政」と呼ばれた兄弟子と私。
人には言えない苦労も人生の半分以上をお互いに支え合った特別の存在。
破天荒な人生の私と対照的に地道で穏やかな人柄は、現在・北関東盆栽協同組合理事長・社団法人日本水石協会副理事長と言う要職からも窺えます。
私に遅れて50歳で独立した兄弟子は、仲間の棚を借りたり、元の主家の庭の一部を借りたりして今まで正業にたったひとりで励んできました。
“手を入れる程でもないものは半値でも処分して、年なんだから好きな樹を作れば“とずっと言い続けていました。
栃木の自宅に程近い所、2人で40年以上前に養成樹の培養場として日々水かけに明け暮れた地、
ここに自身の所有する盆栽のすべてを集めた「最初で最後の培養場」を作られました。
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若き頃、スプリンクラーでの水かけを任されて、30分で良いものを、うたた寝が過ぎて、2時間掛けっぱなしにして、
近隣の道路に水が溢れた苦い思い出の地に、40年ぶりに訪れました。
お互い五葉松に魅せられて今も所有樹の圧倒的な割合が五葉松。
兄弟子の600坪の棚も五葉松に埋め尽くされていました。
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人柄そのものと言える五葉松の姿。
兄弟子の終の住処として、まさに格好の場所!
それにしても、よくこんなに集めたもの!(人のことは言えませんが!)
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私達盆栽人は、自分の周りに盆栽がある事が、何よりも嬉しいもの。
兄弟子もこの盆栽達と良き年を重ねてくれる事を願う、嬉しい日になりました。
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