【名匠・木村正彦師・渾身の作出!】

今から11年前、北海道盆栽界に太いパイプのある埼玉県盆栽業者より
「蝦夷松の未完・未公開の大変な樹がある。買わないか?」と連絡を頂き、現物を確認した時、
圧倒的な大自然が創り上げた天然樹形と、想像すら出来ない程の年輪の古さに“この樹は将来盆栽界の代表的な蝦夷松になる!”と確信しました。

但し高額であること、仕上げるのにある程度の時間がかかることなどから、
大型名木の著名愛好家である福島県の大家にお持ち頂き、植替え・整姿・針金掛け・を繰り返し、
今春、満を持して盆栽作家の頂点に立つ80歳にして今尚日々作品制作に励まれる名匠・木村正彦先生に完成への“最後の仕上げ”をお願いしました。
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樹齢500年を優に超える年輪を持つ大樹。
遠い昔より現地では「蝦夷松の王」として、“神”を意味する『神威・かむい』と言う名を冠されたこの樹は、人の手を嫌う程の存在感。
これに立ち向かい、樹と対峙できる作家はひとりしかいませんでした。
先日、仕上がったこの樹を所蔵者である福島県に持参して、予定される新たな鉢が、余りの大きさの為、1年前に中国宜興窯に特別注文しておいた朱泥長方に4人がかりで植え替えました。
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ここから数年の刻をかけて、姿に“なじみ”を持たせます。
未来に遺す遺産と言える名樹を手がけること、盆栽家冥利に尽きる仕事になりました。
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