【歴史を感じる盆栽に感動!】

中国江蘇省への盆栽視察の帰路、初めて上海植物園に行きました。
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10年の訪中、何十回も上海に立ち寄りましたが、盆栽・盆器・の交流が忙しくて、
中々この歴史ある有名な場所へ来ることが出来ませんでした。
50年ほど前、恩師須藤雨伯が訪中した際、「とても大きな庭木のような盆栽がたくさんあった」
と言う言葉だけが記憶の中にあり、
“どうせ 公共体が陳列してある盆栽の名前だけの下らないものだろう”と先入観が、私の中にあり、今まで訪れる機会を作らなかったのが真実です。 
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しかし、今回 この目で見て、その場所に立って、そこにある半世紀をゆうに超える鉢中で培養された盆栽達の姿を見ることで、
私の考えは 実に愚かで身勝手なものかを知り、己に恥じるばかりでした。
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行き届いた管理・ひとつひとつの樹が その「個性」を尊重されて その樹だけが醸し出す「姿」を見事に表現していました。
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中国の盆栽界と交流する前、“盆栽は圧倒的に我が国日本が優れている”と自負していた自分が、
広大な大陸に育まれた盆栽文化を 西は西安・貴州・北は北京・煙台・南は武漢・重慶と旅を広げることで、
私が15歳より学んできた盆栽は、その深さと歴史の長さ・そして歴史の大河のような広がりという点で、中国に学ぶものが大きい事を知りました。
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その見聞の時を経た中で、この上海植物園を訪れたことが何よりも良かったと思います。
盆栽という私にとって人生哲学を教えてくれる道は、
日本も中国も包み込む自然が人と寄り添って創りあげた“東洋の大いなる文化”なのだとこの上海植物園が教えてくれました。