【南京で感じた「盆栽人のあるべき姿」】

スタッフ総勢8名を連れての中国 盆栽手入れの旅の中、南京に出向いた折、
以前より交流のあった 中国著名盆栽家 芮先生の自宅に招かれた。
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市内の中心部にある自邸、盆栽の棚を作って楽しむには、勿体ない程の立地。
所狭しと置かれた盆栽は、その種類もサイズも多種多様。
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飾り映えするものもあれば、名も知れぬ素材も。
屋上には石付に使う葉物の材料の育成まで。その中でもやはり目を引いたのは、大型真柏の数々。
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“こんな素材が日本にあればなあ”と、同行した木村正彦師門下、森山義彦の弁。
そして何よりも記憶に残ったのは、芮先生のお人柄。
決して驕らず、所蔵品をひけらかしもせず、唯々 微笑みを持って応対下さっていた。
「私の所をこうして訪ねる盆栽を愛する方々は、私はそのすべてを歓迎します」・・。
想像を絶する所蔵量の鑑賞石を含めて、40年余り一切 手放す事をされず、ひたすらに愛好の道を歩まれている。
こんな邸宅に息づく盆栽達は本当に幸せだと思います。
別にビジネスをするでもなく、盆栽や鑑賞石の歓談をするでもない。
趣味の来客に対して“無償の歓待”をして下さる。
不思議にここで拝見した盆栽達は 何処か穏やかな表情をしているように見える。
また、この「楽園」に“ 遊び ”に来たい。

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