【胸を打たれるひたむきな研修生達】

12月に開催される盆栽作家の登竜門「日本盆栽作風展」は、
近年 次代の作家達のための
〈新鋭作家部門〉が設けられました。
今年も私の所で研修に励む若き盆栽家達が、拙い経験の中でも、必死に己の“今”を見つめて この展覧に挑みます。
特に今年は 私の中国展開を支えてくれる西安の提携会社「楊凌雨竹亭園芸公司」で
2年の就業を経て、
法務局の手続きによって出向社員として羽生本店で日々盆栽の手入れ管理に努める中国の若者二人が挑戦します!
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郝君(右:ハオ・23歳)と 趙(左:ツァオ・24歳)です。
中原と言われた唐の時代の首都 長安は蔵法師が天竺から仏教の経典を持ち帰った 古都。
彼等は「日本で盆栽の手入れや管理を覚えて必ず故郷で盆栽家として頑張る」という自分達の強い決意を胸に来日しました。
日本語も殆ど分からず、特別ビザの関係で、1年は肉親が死んでも帰ったら来られなくなる、
と言う様々な問題も、自分達で両親を説得して来日しました。
日常の彼等は 私から見れば、現代の日本の若者も見習ってほしい程の 勤勉さです。
月々の給料も 決して裕福とは言えない両親に少しでも送ってあげたいと、
“日本の野菜は高すぎ”と言って、培養場の隅で 自分達で菜園を作って食べています。
言葉が少ししか分からなくても、私の言うことを一言一句聞き漏らすまいと、
必死に動き、今では 私が考えている事も、殆ど先に理解しているようです。
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先日、最後の鉢合わせを指導しました。
自分の手で 仕上げた樹が、自分の名前で 展覧会に飾られる。
彼等に私の出来るすべてを3年間に注ぎたいと思います。
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