【第8回「玄虹会展」 盆栽・水石飾りの頂点】

明治・大正・昭和前期に花開いた"座敷飾り"における盆栽水石の美の追求を今に伝える「玄虹会展」が
今年も臨済宗大徳寺派本山の塔頭「芳春院」で開催されました。
戦国武将 前田利家の妻 "おまつの方"が建立したこの名刹は今年創建400年を迎えました。
本堂から始まり、近衛家寄進の大書院、院全体も非公開寺院ですが、
とりわけ奥に位置する茶室「迷雲亭」「落葉亭」は茶人すらが拝見を憧れる文化財。
海外よりの盆栽熱が高まる中、日本の真の盆栽水石文化を物語る最高の世界を3回に分けてご紹介します。
今回は大書院の格調高い飾りです。
鎌倉期の阿弥陀如来の来迎図に貴重盆栽の長寿梅。
神韻纏う古筆の仏教的気高さと二度三度と一年に咲く長寿梅を "めでたさ"の気品で取り合わせた見事な調和。
脇床は「北の御所」と謳われた京都大覚寺伝来の天龍川石 銘「泰山悠遠」
霞棚は法隆寺伝来の百萬塔。
人々の住み暮らす万象の自然界である雄大な山々は本床の精神性を扶けています。
棚上の百萬塔は静謐な古作の中に秘められた「もの言わぬ古雅の美」と如来像を共鳴させています。

主飾りの趣意、そして道具立の吟味の深さ、本展の盆栽美・水石美への求道の深さを痛感させられた一席です。