私を信頼下さる愛好家の方から新木の頃より15年近くお預かりしている真柏達が、
ようやく完成の段階に仕上がりました。
ご本人はもうご高齢でご自宅に持ち帰り飾る事も叶わず、
この子達も私の所でこれからも誰にも見られる事なく、国風賞クラスと言われながらも静かに日々を過ごしています。
昨年増設した羽生第三培養場も相変わらずの盆栽の数ですが、
写真のような名樹もあれば、名もなき素材樹もたくさんあります。 

最近この仕事も40年を過ぎた頃からは、
そのすべての樹々達に対して"同じ想い"を強く持つようになりました。
「私はこの子達を守る、この子達と共に生きる」
そんな気持ちが何よりも大切だと、口には表せない位の自分がいる事に気付きます。 
盆栽が私に教えてくれる事はキリがありません。
60になっても70になってもきっとそうだと思います。
「いのち」って何だろう?
と自問する自分に苦笑してしまいます。