雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴44年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

【大型五葉松の植替え!】

厳寒の羽生第3培養場。
ここは未完の素材を手に入れて、少しずつ改作や手入れをする作品を生み出す「名樹のゆりかご」です。
今年の改作のはじめに、昨年 九州から運んだ五葉松の大樹、
プラスチックの大きな土管の様な鉢植だったものを、本鉢に入れ替える作業をしました。
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あまりに大きく、手で動かすことが大変なので、昨年買ったフォークリフトで吊り上げての根ほどきとなりました。
(フォークリフトを持つなんて、盆栽屋じゃないと思っていたのですが!)
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ここから切込み・枝作り・を繰り返して、樹齢150年のもう手に入らないクラスの五葉松大樹が盆栽界に登場します。
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こんな盆栽と格闘するような作業をみんなでしている時が、何よりも楽しいものです。
早春から陽春まで、国風展やお客様の手入れ・植替え・を挟んで、盆栽と「命の対話」をする時間が多くなります。
頑張ります!

【寝食忘れて手入れ修行!】

凍てつく1月の羽生、普段の仕事を終えての手入れ小屋での若者達。
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私達の時代は 修行という対価の無い盆栽を学ぶために住み込みで修行が当たり前の時代でした。
月1度の日帰りの休み、朝6時頃から遅い日は師匠が戻る夜中まで待機。
手入れの忙しい時期は深夜までの作業が続く日々でした。
今も木村正彦先生や、友人の鈴木伸二さんの所など、
その技の習得の為に 青春の大切な刻を盆栽に捧げる者たちも多くいます。
エスキューブは社会保険・厚生年金を完備した事業体です。
お客様と自分達の給料を稼ぎ出す為には、様々な仕事が日夜あります。
そんな中でも自分の盆栽人としての腕を磨くのは「自分自身の考え」と日頃から説いています。
将来の私の片腕?の見込みある小川君。
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中国の提携法人「楊凌雨竹亭園芸公司」から3年の技術研修で羽生にいるハオ君とツァオ君。
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そして見習いとして1年経ってもまだ先行きが心配な長野県からの前島君。
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“手入れの出来る僅かな季節、腕を磨きたいなら 仕事が終わってから自分で頑張りなさい!素材も道具も銅線も自由に使っていいから”
と 叱咤激励を続けているうちに いつのまにかみんなで手入れ小屋に夜いる時間が増えてきました。
“盆栽と向き合って夢中になる”そんな時間がどれほど貴重な経験なのか、私の年になると彼らの姿が眩しく見える時があります。
“そんなに上手くなくてもいい、盆栽を通して人として成長してほしい”
こんなこそばゆい言葉も心のそこから本心で願う自分、年をとったのかなあ?って思うこの頃です。


【同門 加藤君 苦節8年ようやく開園】

私と同門、羽生にも数年勤めて、中国との盆栽交流の創成期だった8年前、
今のように両国の盆栽界の交流が薄かったあの頃、私が開設した西安楊凌の展示培養場をたったひとりの日本人として、
1年間1度も帰国せず、想像を超える苦労をしながら守り抜いてくれた加藤君。
帰国後 故郷 宮城県多賀城市に戻ってまもなく、東日本大震災。
市内を見下ろす彼の家は無事だったものの、町は浸水。
盆栽を広める環境など不可能に近い日々の中、東北各地を手入れで回りながら、
7年の時をかけて新築の住まいと盆栽園の基礎となる庭が完成近くになりました。
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仙台と日本三景「松島」の間、多賀城市は天平の時代からの歴史を持つ古街。
彼の家系は父君まででも23代となる旧家。
朴訥な彼はお客様と手入れに勤しんでいるのが好きらしいが、ここから東北を守るプロの盆栽家として、
私の友人でもある大町氏や藤川氏の指導を貰いながら頑張ってほしいものです。
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今年はこれから日本盆栽協同組合加盟・盆栽庭園の整備など、
やるべき事山ほどですが、夢を見失わず 寝食を忘れる想いで歩いてほしいです。
松島観光・仙台方面にお越しの皆さん、是非一度のぞいてみてあげて下さい。
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【『マルキョウ交換会』】

松の内に開催される盆栽初会『マルキョウ交換会』千葉県匝瑳市という遠隔地にかかわらず、
関東大手盆栽園はもとより西は九州・北は東北・信州からも大勢の参加です。
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今年の市場相場を占う会として注目のセリは、「名品は奪い合い、安価品は中国勢」
という図式で、中間的な価値と立ち位置の盆栽は、手入状態が良いものだけが声がかかると言った、近年の様相を変わらず見せています。
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江波戸家との縁深い私は売り買い共に1位でトラックも満載となりました。
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相変わらず、「買い好きの森前さん」と言われてしまいますが、
今月の天地会を27日開催の水石オークションに全力投球する為に、お休みしているので、買いを強くしました。
持ち帰った樹を スタッフみんなで手入して 雨竹亭らしくしてから 皆様にご覧いれようと思っています。

新春の盆栽飾り

明けましておめでとうございます。
私どもエスキューブを支えてくださるすべての皆様、昨年中のご芳情にあらためて御礼申し上げます。
本年も旧に倍してのご支援・ご交誼を宜しくお願い申し上げます。

年が改まるのは いつも良いものですね!
毎年の恒例ですが、元旦は朝 氏神社である下野国八幡宮へ詣でて、
神棚をあらためて、雑煮を食べ頂いて、師匠竹楓園へ挨拶に赴き、両親の墓参をして、羽生に午後戻ります。
会社組織として、一時は三が日を休んだこともありましたが、小僧あがりの私はどうしても
納得出来ず、
年明け元旦から庭の門を開けて愛好家の皆様をお迎えすることから、その年を始めたいと、古い昭和の人間を貫いています。
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関東の正月は晴れが多く、澄みきった冬空の陽射しの下で、
盆栽達が静かに新年を迎える姿は、何ものにも代え難い “盆栽はいいなあ!”と感じるのは私だけでしょうか。
“今年もこの子達(盆栽)と生きて行こう”と思う新春。
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7日までの新春盆栽展、静かに盆栽達と触れ合うひとときを楽しみに是非いらして下さい。
還暦の年、盆栽が教えてくれる“新たな出会い”で、1年を過ごしたいと思います。

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