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盆栽歴44年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”


【昔  名高い名樹が見る影もない姿に・・技と心で新たな美へ】

遠い昔、数々の受賞を得た真柏名木、私が先々週手に入れた時は、
ようやく枝先に力をつけて命を繋いでいる状態でした。
"この樹は素晴らしくなる"という直感的なものを感じて
"次なる道"を描いて施術に努めました。
元々、名樹としての要素を秘めた樹は私の思いを受けとめて、
未来へ遺す姿となってくれました!  
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斯界に受け継がれ、守られた樹達は、
その本質を大切に次代へ伝承したいものです。


"子供達に盆栽を少しでも伝えたい"という想いで、
3年前から地元の小学校で
毎年3回ずつ盆栽教室を実技を含めて行っています。
始め三年生だった子達が今は六年生!
盆栽よりも成長がすごくてびっくりします。
でもこの奉仕活動で何よりも楽しいのは、真っ直ぐに私の話と盆栽を見つめる子供達の姿です。

5時限続けての授業は、結構大変ですけど、こんなに心が楽しい時間はありません。
なんか、私が彼たちからたくさんのエネルギーをもらっている感じです。
ずっとずっと続けて行きたいと思っています!

一木一草、掛軸や添景が奏でる  盆栽飾り 】

東北の大震災をきっかけに、盆栽や水石、山野草を飾って
少しでも心の癒しになればと始めた「風雅展」も六年目になりました。

今年も多くの愛好家をはじめ、小林國雄鈴木伸二、浅子隆敏、 秋山実、各内閣総理大臣賞受賞作家の皆さんも
この活動に協力出品して下さいました。
"あっ  こんな飾りの楽しみ方もあるんだ"という発見を観て頂けたら嬉しいです!


【"真柏という世界観を大切に"三位一体の構成】


私共雨竹亭の月例オークション「天地会」で2ヶ月ほど前にこの真柏を手に入れました。
当時は今の正面の真逆でした!
表裏逆転を手伝って下さったのは、名匠木村正彦先生!
行山の味の良い木瓜型に合わせて、
立上がりから天へ抜ける真柏ならではの"龍"を想わせる舎利芸が活かせたと思います。

真柏は日本の野山や自然に目にふれる所には自生していません。
"何処かで見た自然の一部"と言う他の盆栽飾りの在り方とは違い、
「塵芥届かぬ神仙が飛び交うが如き世界」を飾りの中で表現出来ればと思っています。
今回は"電力の鬼"と謳われた昭和の大茶人でもあった
松永耳庵翁の書「玄妙」を取り合わせました。
金色の台紙に墨色見事に筆されたこの書は"宇宙の根源を見つめる"
という言葉の奥深さがあります。
まさに真柏盆栽にぴったりだと思いました。
添景の水石は四国伊予地方に産する抹香石。
峻険な剣山の姿が真柏が生きる世界と合致しています。
時折、真柏に季節の草物盆栽を添えている席を見ますが、
真柏の持つ"生きるという問いかけ"に厳しさを潜ませながら響き合う取り合わせに努めたいものです。


【鉢持込み古い赤松が締込み整姿手入れと植付け角度変更で別格の逸樹に!】

羽生本店に最近やって来た赤松は信州赤松の古木。

2ヶ月ずっと見ていて、芽が上がった今をタイミングに、
"見付角度"を変えた整姿を行いました。
屈曲する幹芸と空間の調和、そして文人調に大切な、
"重たくしない枝姿"を表現できる様に努めました。
根の取り過ぎない程度での培養も考慮しました。
また、鉢合わせも苦労しました。
で昨年中国に発注して作った「紫泥袋式楕円」の最後の1枚です。
立ち上がりに空間を作り、
独創的な幹芸が強調できるよう心がけました。
私としては名樹「帰去来」に負けぬ赤松文人樹になると確信しています!

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