雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴43年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”


最近は秋の彼岸まで続く残暑。
それでも暦も朝夕の空気も何処と無く秋の気配。 
盆栽飾りも"ひと足早い季節の姿"が嬉しいものです。 

相生の幹立ちが風になびくように流れを見せる五葉松、
見上げる空には「中秋の名月」、
対岸の深山は名残の滝音を残す渓谷の美。 
まだまだ水遣りに余念の無い中、どことなく"もう秋だなあ"と捉える心を大切にしたいものです。
9月15日が中秋の名月ですが、実際には17~18日が一番満月に近いみたいです。 

私も含めて多くの盆栽愛好家が訪れて下さるプロの盆栽園は、
せめて一席でもこんな季節を切り取った席飾りを毎日しないといけないですね。 

【水石協会オークション 水石界・盆栽界 有志の心意気に感謝 】

8月28日上野グリーンクラブで開催された、
「日本水石協会・協賛オークション」は、
木村正彦先生・徳尾真砂弘 ・近代盆栽会長・内海日本盆栽協同組合理事長など、
斯界の錚々たる面々を中心に120名を超える参加者でした。
このオークションは"水石界の発展の為"に毎年2月東京都美術館で開催される「日本の水石展」と
来年4月にさいたまスーパーアリーナで予定されている「日本の盆栽水石 至宝展」
での
水石協会が企画する"日本の名品水石を世界の方々に披露する"巨大特別ブース設営資金の協賛事業として催されました。 

昨年の8月は出来高9000万円台と言うバブル期以後最高額となり、
今回も協会役員が出品物のお願いなど総力を挙げて取り組んだ結果、
現在の市況では不可能と思われた1億円(1億800万円)の大台越えとなりました。 
事務局長としてメインオークショナーを務めさせて頂いた私にとっても、
この事業に参画下さり多くの所蔵品をご出品頂いた方々、
当日水石界の未来を思って積極的にオークションに参加下さった皆様、
このすべてに只々、感謝、感謝、感謝 です。
ありがとうございました。


【中国広州の旅で出会った若き陶芸家】

香港に近い中国広州へ"失われた広東鉢"を探す旅の途中、
佛山市という所で若き陶芸家に出会いました。
王為敏君。29歳の彼は5年前"自分探しの旅の途中で陶芸に出会い、
この広東窯(正確には石湾窯)で陶芸家を目指すことになったそうです。
清の時代の建物を仲間と借りてアルバイトをしながら
佛山にある明の時代の登り窯を借りて作品造りに励んでいます。
「貧しくても自分の夢を追いかけて」
42年前、15歳の私がこの道に入ったあの頃を思い出しました!
彼からその時頂いた小さな置物を使って真柏と取り合わせてみました。
大自然を生き抜く樹とそれを仰ぐ老僧、今度広州へ行った時、
彼にこの分野の作品を作ることを相談してみようと思います。
旅の出会いが新たな飾り道具を生んでくれたら嬉しいです!


【世界盆栽大会 資金協賛事業  どなたでも参加出来ます!】

私も事務局長を務める日本水石協会の文化普及事業である、
東京都美術館「日本の水石展」や
来春4月にさいたまスーパーアリーナで開催される世界盆栽大会「日本の盆栽水石・至宝展」の運営資金協賛事業として、
今月28日に上野グリーンクラブでオープン参加方式のオークションが 開催されます!
水石・水盤は勿論のこと、盆栽・樹鉢・卓など、
盆栽水石界に必要とされる殆どの物が網羅された大オークションです。

昨年は9000万円台と言うバブル以後の最高出来高となりましたが、
金額だけではなく、盆栽水石の文化を未来に繋げようとするイベントに
プロアマ問わずに多くの方々がご参加いただいたことが、
どんなにこの事業を推進するエネルギーになったか、感謝に堪えませんでした。

今回も前日27日(土)下見、翌28日(日)午前8:00からオークション開始となっています。
当日現金精算方式ですので、水石協会員はもとより、
協会役員・日本水石組合員・日本盆栽協同組合員の保証があればどなたでも参加出来ます。
会費は昼食弁当付で¥1,000です。

普段見ることも少ない名品の数々がライブで落札されていきます。
これをご覧になるだけでも"一見の価値あり"です!
ご参加を心よりお待ちしております。

(写真は昨年の出品状況)


【鈴木伸二氏から15年の時を経て木村正彦先生へ】

真柏名樹として有名な「丹頂の舞」が私のもとへ来て15年の歳月が経っています。

幾度かの"鋏作り"を繰り返し、
全体として"面で捉える姿"となっている今を更なる樹相へ変貌させる為に、
名匠木村正彦先生に協力をお願いしました。
この樹が北の大地北海道に生きた頃、
山採りから盆栽界にもたらした本郷十郎先生、
石付きの姿から現在のまさに"丹頂鶴が折り佇む姿"に導いた鈴木伸二氏、
そして今回繁茂する枝姿を空間優美の施術で更なる品格へと昇華させた木村正彦先生。
名匠達がその技によって受け継ぐ名樹は、
羽生雨竹亭で新たな刻を過ごして行きます。

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