雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴44年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”


【1億円越え!】

8月26日に上野グリーンクラブで開催された
「盆栽・水石 大オークション」(日本水石協会主催)は、
日本トップクラスの専業者・盆栽作家・愛好家が参加して、総出来高1億300万という今季最高額となりました。
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企画・事務局を預かる私にとっても本当に有難い結果でした。
弱小水石協会の様々な文化企画展の予算捻出の為に行われたオークションですが、水石・樹鉢・卓・水盤 は 勿論のこと、
名匠木村正彦先生をはじめ、小林國雄理事長・鈴木伸二理事・など、
日本盆栽界を代表する面々の全てが、ボランティアの精神で参加して下さったことに、心から感謝しています。
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盆栽部門は予想通り木村正彦先生の文部大臣賞受賞作品の真柏が550万の最高値、
水盤では吉村香風園出品の名器「紫南京楕円」が 350万、
主人公である水石部門は、関西に眠り続けた孔雀菊花石が1350万で落札されました。
私も1億円のうち、2000万程の買付となりました。
これからも、水石文化の発展と伝播の為に年2回のこのオークションで、各地に眠り続けている名品を探したいと思います。
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【さいたま市盆栽美術館で開催!】

10月25日より約1ヶ月のロングランで、
名匠木村正彦先生の盆栽家としての歴史と作品を紹介する企画展が、さいたま市大宮盆栽美術館で開催されます。
先生との打合せで、お宅に訪問した時は、丁度明日 美術館用のパンフレット撮影の為に、
作品の最終調整の手入れをされているところでした。
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「毎週9点の入替だから、今から手入れの進行予定が大変だよ」
と笑顔でいらっしゃいました。
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名作『登龍の舞』(真柏)から直近の大作『神威』(一位)まで、
圧倒的な作品群が、盆栽美術館に陳列されます。
「老成」という “老いてなお見えてくる真実”に 今も日々真正面から向き合う姿は、
真の盆栽家のあるべきものと 胸を打たれます。


軽井沢の店に久しぶりに自分で立って、無事に20日で今年の店仕舞いとなりました。
お陰様で、13日間の売上げ 990万!
ありがとうございました!
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避暑に訪れる熟年のご夫婦・観光で街を歩く若いカップル・家族連れの自転車、
多くの方々が「ワァ!盆栽!キレイ!可愛い!」と ごく自然に声をかけて下さいます。
老若男女を問わず、盆栽が広く社会に受け入れられた事を痛感して、
誰もが無謀だと言った銀座へ店を開いたあの頃を思い出します。
こうして世の中が盆栽を身近な愛らしい存在に感じてくれるようになったのも、
この20年くらいの盆栽界全体の努力の結果だと思います。
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高くなくてもいいのです。
社会に暮らす様々な環境の人達が、ご自分に合った身の丈に合わせた盆栽の楽しみ方を伝えるのが、
私達の本当に大切な役目だと、年を重ねるごとに感じます。
この街で感じる特徴は、誰も仕事に疲れてあくせくしていないところです。
みんな、ここ軽井沢の清涼な空気と、日本屈指の避暑地を満喫されているのでしょう。
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日頃身を潜めている“日本人の美しい心の優しさ”が、日常を離れて本当の素直な自分の中に現れているのでしょう。
そんな心が、盆栽に対して微笑みを返してくれるのだと思います。
20年前、39歳の時 徒手空拳の中で開いた銀座の店。
多くの出会いと沢山の失敗、そしてそんな私を見守ってくださる方々の心。
すべてはこの言葉から始まりました。
『こんにちは!盆栽はお好きですか?』
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軽井沢の店は、自分が独立して本当にやりたかった事を 思い出させてくれます!
盆栽達の待つ羽生に戻ります!
また 慌しい日々が始まりますが、頑張ります!
本の執筆!?予定の半分でした!
なんとか時間を作って上梓に向けて鉢巻締めます!


【銀座「加島美術」さん・名画と盆栽水石】

先日 羽生雨竹亭で、銀座の老舗画廊「加島美術」さんの依頼により、名画と盆栽水石の飾りの撮影が行われました。
古画から近代画まで幅広く扱われる加島美術さんは、審美・鑑識眼共に信頼厚い店です。
私も何度か道具として使いやすい掛物をいただいたことがありますが、
このような 銀座を代表する老舗画廊が、ご自身の大切な誌面に 盆栽水石を 同じ日本文化のひとつとして捉えて下さる事は、嬉しいものです。
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応接展示室を使っての飾りは、江戸期名筆「狩野探幽」の 墨絵の『波』。
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破墨の筆致見事な探幽ならではの横物大幅の掛物は、脇床に設えた佐治川の汀型の石と良く調和してくれました。
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流れを意識した盆栽は、風や潮騒を感得できる五葉松の
“断崖から懸垂する”遥かに見える磯の風景を連想できるものにしようと、飾る前に 枝の捌きを少し加えました。
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カメラマンさん以外、すべて女性陣のスタッフの方々は、
初めて見る盆栽水石の世界を感嘆と興味深い眼差しで、作業を進められました。
美術品が、単体で画商方が扱う事を主流としてもう長くなります。
私達が盆栽水石を通して学んだ、
「どれ程素晴らしい美術品でも、それを実際に使い切る事が出来なければ、それは単なる蒐集でしかなく、趣味家・数寄者ではない」
と言う考えが、盆栽界・美術界 の垣根を超えて広まってくれる事を願うばかりです。

【短期営業開始!】

7年目の軽井沢店が始まりました。
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最高気温で知られる 埼玉県熊谷市に近い猛暑の羽生本店
盆栽を守る為に 管理を中心とするスタッフ達も 毎朝6時に出勤して水かけをする中、
軽井沢店の常駐者が中々決まらず、結局 私自身が 水石協会の執筆100ページ以上を進める為、
ダンボールふたつ分の資料を携えて、店を守ることになりました。
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飾り付けの際も、友人の鈴木伸二氏が、激励に訪れてくれました。
店にほど近い所に、執筆に合う寝床を確保できたので、
昼間は店、朝夕は執筆とお得意様、という 日々が始まります。
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大観・春草・陳鳴遠・等々、盆栽以外にも 自分で好きな品々を羽生から運んで、
2週間の軽井沢を有意義に過ごしたいと思っています。
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こうして、1000円の可愛らしいミニ盆栽から、国風展に出品された真柏まで、
そして水石・添景などを飾って、避暑の街を歩く若い人達と触れ合うと、
20年前、銀座に店を出したあの頃を思い出します。
「盆栽はお好きですか?」
3個1000円の鉢をスウェーデンから一時帰国された母娘さんにご紹介している自分が、
“こんな時間が本当は一番好きなんだな”と、実感した初日でした。



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