雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴44年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

【至高の水石飾り!】

玄虹会長老の根岸庄一郎先生の邸宅に同好の「玄虹会」有志メンバーが集いました。
IMG_0468
IMG_0472
IMG_0474
IMG_0473
今春より 体調を崩した根岸先生を見舞い励ます同朋の集いは、
根岸先生の渾身の座敷飾りを満喫させて頂く機会ともなりました。
IMG_0464
玄関脇には、端午の節句を間近にした木彫の鐘馗像・寄付き床は 宇田荻邨の筆による扇面の「さくらんぼ」 
IMG_0465
IMG_0466
広間床の間は、間調子絶妙のポンピラ石の遠山型を名器 植松陶翠の水盤に合わせ。
IMG_0467
掛物は 児玉希望の「若鮎」大脇床は木彫の「杭に翡翠」。
季節を捉え、主たる水石を映えさせる道具立て。
名手と謳われた根岸先生の面目躍如と言える見事な設えでした。
IMG_0469
IMG_0470
近年は、盆栽も水石も単体としてのコレクションは、名品を蒐集される方も多くいますが、
それを使い切って、総合的に設えて飾り込む・・と言う 日本文化を凝縮した盆栽水石趣味へと昇華できる方が少なくなりました。
これは 私達 プロと言われる者共の研鑽の不甲斐なさによるところが大きく、将来を憂う部分があります。
IMG_0471
貧者の一灯かもしれませんが、私も先師片山一雨先生・恩師 須藤雨伯 より薫陶を受けた
「正統の盆栽水石飾り」の中に息づいた文化そのものを、僅かでも伝えて行きたいと思います。
・・・飾りの中に、席主の人格が響くような・・・切なる願いです!

【花・木立・風雪・・自然の美!】

春の観賞会にあわせて、雨竹亭の床の間に 季節の飾りをしてみました!
IMG_0213
五月雨の様に降りさがる藤の花。
IMG_0217
この季節は花物盆栽の王者です。
愛らしい溜まり石を配して 空に囀る雲雀の姿。
IMG_0214
IMG_0216
「揚雲雀」という歌枕にもなる言葉が、画中に表現されているこの掛軸は、大家 小泉 薫先生の旧蔵品。
脇床には ヤマコウバシの寄せ植え。
IMG_0218
IMG_0219
作風展にも出品されたこの種の代表樹です。
庭先の藤の花、水景色が身近になる中、空に鳴く雲雀。
里山の林は淡い萌黄色の新緑の爽やかさ。
IMG_0215
遠くに仰ぐ山々の頂には、季節を超えて生き抜く 真柏の厳なる姿。
ひとつの部屋に その時の季節と大自然を表現することは、楽しいものです!

【羽生本店 雨竹亭『春の観賞会』スタート!】

日頃より 羽生本店「雨竹亭」は、盆栽水石を愛する皆様をお迎えしています。
IMG_0205
IMG_0207
IMG_0210
ただ、いつもは手入れや日常の作業に追われて 庭内全体を“お客様に楽しんで頂く”迄にはなっていません。
毎年春秋の2回、日本の四季の素晴らしさを盆栽が表してくれる時季、観賞会と銘打って展覧をしています。
どうしても本格派?とされる松柏類が庭内を覆い尽くす雨竹亭。
IMG_0206
IMG_0209
IMG_0211
この時ばかりは、いつも脇役の様な扱いの雑木・花物・草物・も、雨竹亭で晴れの舞台を踏んでいます。
一木一草、すべての命が花開く季節、盆栽と語らいにいらして下さい。
IMG_0208
FullSizeRender



【1000本の盆栽達 ‼︎】

海外約200点・国内 約100点・愛好家の方々の名木の手入れ・植替え に3月下旬から4月は
「腰に道具」の毎日でした。
IMG_0198
26日からは 羽生雨竹亭「春の観賞会」も有り、この1週間は園内の植替えに手入れ班みんなで追われています。
年間で約1000~1500点の盆栽が動く雨竹亭。
昨年手入れや植替えを済ませた盆栽の殆どが販売されて、新たにこの庭に来た樹達をまた手入れ・・!
IMG_0191
昨秋 九州八女地方から手に入れた 大型五葉松の「鋏入れ」
つまり 全体の強い芽先を透かし切りして、中側の芽が弱らない様にする手入れ。
頭部の仕上げを「枝吊り」したりで、1日かけて何とか仕上げました。
他にも 国風賞4度受賞の大家、小泉薫先生の旧蔵 もみじ『清玄』。
IMG_0192
IMG_0193
IMG_0194
2年前 譲り受けた時、衰弱していて、木箱植えしたのが良かったのか、樹勢が回復したので、
樹に力を付ける為に伸ばしていた「捨て枝」を払い、往時の姿に戻す作業に入りました。
“この樹は こうしてあげよう、あの樹は鉢映りを替えよう”等々、棚場を歩けば 際限のない仕事の山。
雑木は既に季節が過ぎ、五葉松があと僅かの期間、そこから真柏・黒松・赤松・杜松 と続き、
サツキから椿類へ、6月まで 盆栽との対話は続きます。
日々伸びてくる新芽の芽摘みを毎朝して、水かけ、そこからその日の手入れ。
IMG_0196
IMG_0197
当たり前のように過ぎて行く毎日ですが、これを怠らないことが、盆栽を守ることなのです。
でも、好きな仕事。
有難い毎日です。
IMG_0195

【船山邸植替え!】

毎年恒例の福島市・船山邸の春の植替え手入れに伺った。
IMG_0068
大型松柏盆栽の宝庫は、実に270点の五葉松名木群!
例年の手入れで、今年の植替え分は通年よりも、比較的少ない方。
それでも 幻の絶滅種五葉松「祖母五葉松」は、四人でやっとの作業でした。
IMG_0066
IMG_0067
東京ドームで木村正彦先生の創作盆栽の代表として飾られた、先生の「創作盆栽」の真柏石付も、今回福島に初めて運び込み、
数百年の樹齢の盆栽から 名も知れぬ この五葉松原産地に生きた樹々まで、船山会長の所蔵五葉松は際限がありません。
IMG_0064
IMG_0065
1000年の樹齢を持つ 真柏の巨大樹も、健常な姿で私達を迎えてくれました。
IMG_0069
IMG_0070
IMG_0071
僅か3日間で、大型松柏盆栽を 15~20点 植替えをしました!

↑このページのトップヘ