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盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”


【1000本の盆栽  在庫整理と管理指導】

3日間の予定で中国西安地区「楊凌・ヤンリン」にあるエスキューブの盆栽培養場の総在庫整理に来ました。
7年間に少しずつ運んだ盆栽も、大型銘木から小品盆栽まで約1000本!

中には輸送のストレスや、環境の違いで劣化したものもあり、
"命ある限り盆栽として再生の努力をする"ことを現地の若きスタッフに伝えたくて、出来るだけの指導をしました。

振り返れば、7年前、
誰にも無理だと言われた日本からの盆栽輸送をこの地で実現させて、私の中国は始まりました。
日本の盆栽をこの国で販売するだけが私の仕事ではありません。
ここからこの楊凌で、貧しい農村の人達と、
盆栽の苗木や安価な都会向けの小品盆栽を作る一大生産地にすることこそが、本当の仕事の様な気がします。
それには、一生懸命 販売もして、その利益をこの地に注いで、
自分が老人になった時でもいいから
「昔、この地に盆栽の生産事業をもたらした日本の盆栽家がいた」
と言ってもらえるのが、私のささやかな夢かもしれません。


【相変わらずの創作意欲に脱帽!】


施術打ち合わせで半日木村先生の庭にいましたが、
先生の作品は日々制作が続けられています。
銘木の改作・創作の石付盆栽・77歳になる今も衰えることないそのエネルギーに頭が下がります。


【仲秋の山野草 床飾り】

朝夕に 虫の音と共に、涼やかな風を感じる頃となりました。
晩夏の名残をみせる昼間から、"秋風"を楽しむ 季節を迎える中、
山野草の床飾りを設えてみました。

先日、福島まで 出向いた折、久しぶりに名匠 阿部倉吉翁の所により、
お孫さんが営まれる「ぼんさいや・あべ」に伺い、今回の主草「目刈萱草」を譲って頂きました。

私は 山野草の秋飾りには、どうしても "寸詰まった" 感のあるものが苦手で、
この様な"吹く風に揺られる"風情のものが好きです。
ススキの穂が出た飾りもいいのですが、まだちょっと早く、目刈萱は有り難いものです。

掛軸は 今尾 景年 の「中天の月」名月を待ち望む今ならではの取り合わせです。
脇床(琵琶床)には 木彫の双鹿。
虫籠・うさぎ などの合わせも 面白く、注意するのは 主飾りが「草」なので、
鋳銅などの位取り高い材質を避ける事かと思います。
古盆の雅格が良いのは勿論ですが、時には
この様な「季節を切り取って肩の力を抜いて楽しむ」事も、忘れないでいたいものです。


【謙信公の盆栽  いよいよ施術!公開される秘技と800年の名樹】

先日入手した上杉謙信ゆかりの盆栽「一位」を 
木村正彦先生と相談して真の姿への施術を始めました!
800年の樹齢、人と邂逅して400年を超える歴史ある樹は、
名匠の手によって世に送り出されます。
「森前さんの構想と意見を」と言う先生の要請で、
見付角度や流れの捉え方など、大掛かりな施術前に 
作品を前に 近代盆栽編集長も交えて語らいました。
粗針金掛けを木村先生自らがなさる脇で、作品の行方を見守るのは初めてです。

2ヶ月くらい後には、名匠の秘技によって日本盆栽界最古の歴史を持つこの樹が、
誌上でその勇姿を公開されます。
期待して下さい!


【総点数1000点強  落札総額 8350万円!】

8月27日(日)、上野グリーンクラブにおいて、
日本水石協会主催による夏季大オークションが開催されました。
私もメインオークショナーとして、朝8時から夜8時まで、
瞬間で目の前の水石・卓・水盤などの発句(セリのスタート値)
を決める緊張感の中で、無事に務めを果たしました。
特別協賛出品を頂いた盆栽作家の木村正彦先生の創作盆栽「真柏石付」も
内外参加の競うビットで、予想を超える140万円で落札されました。
半期に一度の恒例となり始めたこのオークションも、
今回は2500~3500万円の出来高が予想されましたが、結果は8000万円を超えるものとなりました。
愛好家からの寄付に近い出品、水石界のみならず、
盆栽界の専業者の方々の数多くの協力出品と競売参加が、
大きな成果の原動力となった事、主催事務局長を預かる身として感謝感謝です。
それにしても、盆栽以外の全てのオークショナーをひとりでやるのは、少々しんどいものですね!。
でも、世界大会での水石協会「日本の水石百選」の図録制作費捻出には、
本当に有り難いオークションでした。

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