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盆栽歴45年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

【乾坤一擲の準備!】

11月22日からの第39回日本盆栽大観展。
今年も昨年に続き、主催者の理解を頂き、展示ブースに特別設営のギャラリー展示をします。
今回は 私の大観展での最期の企画展示ブースになります。
来秋は、同じ京都 禅寺「大徳寺」内 塔頭「芳春院」に 造営が予定されている
『芳春院盆栽庭園』を任される事になり、私の活動の中心がそこになるためです。
全長28mの最大級の展示ブース、名樹・名鉢・名石・を、持てる力の限りを尽くして 皆様に披露します。
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今はその準備に追われる毎日、盆栽の整姿・苔張り・鉢合せ、
名石・名鉢 の展示設備の寸法出し など、時間の空く時を惜しむように ひとつひとつを仕上げています。
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第1回から関わってきた大観展、いつのまにか “業界最大級”となったブース。
還暦の年に千秋楽の披露をして、来年は大徳寺の庭園で 皆様のご案内役をする・・・
こんな盆栽人生が訪れるなんて、思いもしませんでした。
今は “ハレの舞台”に立つ樹々や名品達と、その日に向かって向き合う毎日です!
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羽生雨竹亭・秋の恒例企画『秋の観賞会』も終了し、庭内の整理や盆栽達の仕上げ仕事に追われる日々が続いています。
先日、細身ながら 山採りの枯淡の味わい見事な真柏を、長野県須坂市にある井浦勝樹園氏より譲り受けました。
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真柏の舎利仕上げでは、国内指折りの彼、さすがの舎利芸です。
私は 新しい樹が入るとしばらくの間、なるべく何気なく棚で見ているようにしています。
“この樹の直す所はないか?もっと良い捉え方はないか?自問自答の気持ちで、樹に向き合っています。
私達盆栽家は、ともすれば「これはこうしよう!」と即座に作り変える事がありますが、私はそんなに器用ではありません。
朝夕・日々・己の心が変化する中で、安直に答えを出さず、その樹が生きてきた年月を考えれば、他愛も無い僅かの刻を大切に見つめます。
中には10年以上育て作りながら、ある時 “あっこの樹はこの捉え方があったんだ”と、思いがまとまる時があります。
何度もその経験をした私は、自分の樹を観る心がしっかりとなった時にこそ、樹に向かい合うことにしています。
この真柏も、井浦氏が丹精を込めた樹で、何も悪い所は無いのです。
しかし、どうも枝が重い。
何故だろうと毎日眺めている間に、“そうか!枝を大切にしすぎているんだ!真柏の厳しさと幹芸が弱いんだ”と思いました。
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「差枝を切る」普通は 考えぬことですが、真柏に大切なのは、
「細身でありながらも、凝視すれば どれ程の厳しい刻を生き抜いてきたか」
が表現されていることだと思います。
ゴツ過ぎる鉢合せと共に、樹相の捉え直しを行いました。
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更に、盆栽は 棚で鑑賞することは、その素晴らしさの半分です。
庭で眺めるだけなら庭木と変わりません。季節や景色、遠く心の中に浮かぶ世界が、
部屋の中に持ち込めて、それが思うままの時に替えられるから素晴らしいのです。
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卓を合せ、「自在天」の書。
この書は 150年前、武家社会の身分封建制度から、万民平等の時代を作り上げた、明治維新の元勲 天信翁の書です。
翁は維新という革命を天皇と共に成しながら、一切の栄誉を拒み 新社会成立後は、文人として生涯を送った私が尊敬する人物です。
添えと言われる「点景」には、銅製の観音像を配しました。
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真柏は、人と共にある世界観の樹ではありません。
自然界を超越した神秘すら宿しています。
神仙の住む世界観に相応しい点景として、仏の姿を取り合わせました。
盆栽は、どの様な樹にも、その樹が持つ世界観があります。
草木ひとつに宿る生命、その命が描く「心の中の自然」これを表現することこそが、盆栽趣味の醍醐味だと思います。


※音声が流れます。音量にご注意ください。

【秋の盆栽観賞会】

年に2度の羽生雨竹亭を 多くの方々にご覧頂く観賞会。
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今年は11月5日まで。
普段は盆栽愛好家、つまり国風展や大観展へのご出品をなさるお客様をお相手する雨竹亭ですが、
観賞会は 広く門戸を開いて、地元の家族連れや御年配の方、お若いカップルの皆さんが、のんびりと盆栽と過ごして頂きたくて、行なっています。
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5日間の為に、盆栽の掃除や庭内の整頓を心がけ、スッキリとした庭で 特別な時間が楽しめるように、スタッフみんなで頑張りました。
秋晴れの中、どことなく普段見ている樹々達も、少し緊張して気恥ずかしそうです(笑)
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私自身も毎日あくせくとしていますが、この期間は羽生で盆栽とお客様、そしてスタッフ達と過ごす “貴重な” 刻です。
時に追われることなく、自分の庭で盆栽を見つめながら過ごす時間が、とても尊い事だと、
還暦を過ぎてしみじみと感じます。
やっぱり盆栽はいいなあ!って。
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【舩山コレクション秋の手入れ!】

現在の日本盆栽界で東北地方を代表する愛好家・舩山先生の所で、季節の盆栽手入れを行いました。
気候変動の厳しいここ数年、五葉松の原生地でもある福島も例外なく、管理に神経を使います。
舩山コレクションを代表する五葉松「天帝の松」も、今年伸びた芽をひと回り追い込み、健康な冬を迎えます。
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約250点の盆栽達も、各枝の調子を揃え、整姿針金、真柏などの葉透かし、
羽生から3名の熟練、宮城県の加藤充君、圧倒的な質と量の「舩山コレクション」は、手入れに慣れたメンバーでも終わりなき内容です!
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今回一緒に同行してくれた森山義彦君は、名匠木村正彦先生の門下。
木村先生との交流も深い舩山邸には、創作作品としての著名な真柏の立石付もあります。
「この樹は森山君がひとりで手入れをして」私の声に真摯にこの作品と向き合う森山君。
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「師が作った作品を弟子が手入れをして守り継ぐ」側で見ていても嬉しいものです。
羽生の近隣、加須に盆栽アトリエを自力で構え、“腕ひとつ”で日々盆栽と向き合う森山君。
盆栽作家の檜舞台「日本盆栽作風展」で、いつかは大賞を彼に獲らせてあげたい!
舩山コレクションからその樹が生まれてくれることを願っています!

【世界に広がる文化】
先日 京都盆栽美術館の設計打合せに、オリンピック会場のデザインの一部も行なっている
日本デザインとの 
京都盆栽財団 理事長面談に立ち会う為に、夕方の灯り美しい銀座の店で待ち合わせました。
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久し振りに 見る銀座の店姿。
小さな店に訪れて下さる多くの外国人観光客。
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銀座の盆栽ショップ、盆栽好きの海外の方の多くがいつのまにかネット情報の中で店の存在をご存知で、
先日は 天皇陛下の式典に来訪された ジョージアの大統領も直接店に盆栽を求めにいらして下さいました。
私が自分でこの店を切り盛りしていた20年前とは、在り方も 求められる内容も様変わりしましたが、
日本の盆栽をご紹介する店としての意味は、何も変わらずに日々が続いています。
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もっともっと、この銀座の片隅で 皆さんにお伝え出来る“何か”を見つけてゆきたいです。

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